~6~ ウィーン・フィルの舞踏会

アカデミー生として演奏に参加したウィーン・フィルの舞踏会
アカデミー生として演奏に参加したウィーン・フィルの舞踏会

ウィーン・フィル舞踏会が今年も行われましたね!
私は残念ながら今年は参加しませんでしたが、一昨年、昨年とアカデミー期間中は参加していました。アカデミー生は何をしていたのか気になる方もいらっしゃったと思います。少し振り返っていきましょう! 

私たちアカデミー生はまず、オペラ座の前にあるカフェ「Gerstner」で行われたデビュタントの方々の前夜祭で演奏しました。
(ここのケーキ、ものすごく美味しいのでオススメです…!)

デビュタントの前夜祭は1847年創業の伝統あるGerstner(ゲルストナー)で

また、舞踏会当日はアカデミー生全員で、舞踏会の会場、ウィーン楽友協会の扉が開かれたと同時に、ロビーで様々なワルツを演奏しながら皆様をお迎えしました。昨年は、ウィーン・フィルで長年第1ヴァイオリンを弾いていらっしゃったGünter Seifert(ギュンター・ザイフェルト)さんのご指導・指揮で演奏しました。

ロビーで演奏をともにしたアカデミーのメンバーと

そして私はその後、オープニングも弾くために、走って会場へ。ウィーン・フィルでワルツを弾く時間は本当に至高の時間です。一昨年はMo.(マエストロ)ハーディング、昨年はMo.ネルソンスでした。

舞踏会本番、きらびやかなウィーン楽友協会ホール

それでお仕事を終えたので、その後はアカデミー生のみんなでダンスをしたり、(なんと、舞踏会に備えてアカデミー生はヴィンナー・ワルツのレッスンがありました…!) ワインを飲みながらいろんなホールに行って、それぞれの部屋で全く違う雰囲気・団員の皆様の演奏を聴きながら、朝まで楽しみました。

異世界にいただけでなく、2年間演奏でも出演させてもらい、なんだか貴族になったような気分でした。
1月~3月はオーストリアの至る所で舞踏会が開催されています。皆様もぜひ異空間へ!

舞踏会後、アカデミー生と楽しんだひととき
舞踏会後、アカデミー生と楽しんだひととき

有冨 萌々子

Momoko Aritomi

東京都立総合芸術高等学校音楽科ヴァイオリン専攻卒業後、ヴィオラに転向。東京藝術大学ヴィオラ専攻を経て、ウィーン国立音楽大学学部、修士課程共に満場一致の首席で卒業。
日本演奏家コンクール、ウィーン・ディヒラーコンクール、アントン・ルービンシュタイン国際コンクール、東京音楽コンクール、ブラームス国際コンクールなど、数々の国内外のコンクールにて入賞、優勝。
2019/2020年度公益財団法人ローム ミュージック ファンデーション奨学生。2022年度オーストリアHFPヤングアーティスト賞受賞。NHK-FMリサイタル・パッシオ、ヤングプラハ国際音楽祭などに出演。CHANEL Pygmalion Days 2023年参加アーティスト。
これまでにヴァイオリンを玉井菜摘氏、窪田茂夫氏に、 ヴィオラを大野かおる氏、Wolfgang Klos, Ulrich Schönauer, Thomas Selditz, Tobias Leaの各氏に師事。
2022-2024年度ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のアカデミー生として研鑽を積み、同時期にウィーン国立音楽大学にてセルディッツ教授のアシスタント及び講師も勤めた。
国内外のオーケストラでゲスト首席奏者を務めるだけでなく、ソリストとして東京フィル、日本フィル、新日本フィル、スロヴァキア国立放送交響楽団と共演するなど、オーケストラ奏者、ソリスト、室内楽奏者、指導それぞれで今最も期待されている若手実力派ヴィオラ奏者である。

連載記事 

新着記事 

SHARE :