第52回 来日イタリア歌劇団の頂点、1961年の「第3次」(2)
来日イタリア歌劇団の頂点、1961年の「第3次」(1)はこちら ネットなどの予約手段や購入ルートなどなかった時代、筆者たち一般のファンがいち早く希望の席のチケットを入手する方法は、売り出しの前日からプレイガイドに並ぶ手段
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欧州ツアーの前哨戦で好演!読響が誇る奏者たちがソロイスティックなパッセージで存在感を放つ この10月、読響は楽団史上12回目の、現常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレとは初めての欧州ツアーに赴く。当夜の演奏会は、その前哨
リゲティを中心とした32の小品~豊かなイメージとカラフルな音色に彩られた小宇宙 フランスの名ピアニスト、エマールのリサイタルの中心はリゲティ。前半は「ムジカ・リチェルカータ」を順番通りに並べ、その間にベートーヴェンのバガ
2024年は中部イタリアのペーザロが「イタリア文化首都」に設定された。このため、この海辺の町で毎夏開催されるロッシーニ・オペラ・フェスティバル(ROF)も、期間が長く設定され、例年以上に豊かな内容だった。3回に分けて届け
大作曲家たちのメッセージをどこまでも美しく届けるマエストロ、ウィグルスワースが描いた壮大なドラマ 都響初登場のウィグルスワースは、作曲家、ピアニストでもある指揮者らしい明晰なタクトで綿密な意図のもと並んだ20世紀の作品を
鬼気迫るリアリティ――苦しみや悲しみに満ちた狂おしい感情の断片を描くシアトリカルな舞台 「ローエングリン」と名前は同じでも、イタリアの現代作曲家、サルヴァトーレ・シャリーノによる現代オペラに、ワーグナー作品の面影を期待す
総じて高度に芸術的――小山の音楽が100パーセント示された中身の濃い演奏 小山実稚恵がコンツェルトを弾く「以心伝心」シリーズ。3回目となる今年はモーツァルト最後の協奏曲第27番と若きブラームス渾身(こんしん)の第1番。広
卓越した指揮に導かれ心情が豊かに描かれた圧倒的な声の饗宴 音楽がはじまる前から、夢遊するアミーナの周りをダンサーたちが囲む。自身の行動を制御できないアミーナの心中を表すのだろうか。舞台中央には高く伸びる1本の針葉樹。おそ
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団で日本人初のアカデミー生として研鑽を積み、現在国内外で活躍するヴィオラ奏者 有冨萌々子さんの新連載が始まります。アカデミーで経験したウィーン・フィルや国立歌劇場における公演について、また
緻密な設計から浮かび上がるヒューマンな音楽 5歳からドイツで育った河村尚子が日本に〝逆輸入〟の形でデビューして20年。全国を縦断した記念ツアーの最後は、ソロ・リサイタルでは初めてのサントリー大ホールのステージだった。公演
ブルックナー生誕200周年のことし、ディスクの世界でも目ぼしい新譜が続々と登場している。この秋の新作から、聴き物の3点をご紹介しよう。 <BEST1> ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(第2稿、ノヴァーク版)
往年の濃厚な奏風を意識した三浦の指揮、辻󠄀井の歌心あふれる掛け合い、清水の円熟の至芸――3人のソリストが力演 サントリーホールARKクラシックスは毎秋恒例の音楽祭。そのレジデント・オーケストラがARKフィルハーモニックだ
ドイツの歌劇場オーケストラを思わせるフィジカルな愉悦とダイナミズムに満ちた秀演 読響の9月のマチネーシリーズは、常任指揮者ヴァイグレによる「ばらの騎士」組曲とコルンゴルトのチェロ協奏曲をメインとしたハイセンスなプログラム
緻密で純度の高い合唱とオーケストラの一体感――祈るような調和で締めくくられた圧巻のミサ曲 ロ短調 鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパンにとって、J.S.バッハの「ミサ曲 ロ短調」は、いうまでもなく十八番のレパートリーの
新国立劇場の2024/2025シーズンは開幕から2作続けて、「ベルカント・オペラ」の傑作が並ぶ。ベッリーニ「夢遊病の女」とロッシーニ「ウィリアム・テル」で、もちろんベルカントらしい声の饗宴を楽しめる。だが、この2作は「初
今年の夏後半は台風が相次いで襲来するなどして不順な天候が続いたが、そんな空模様を吹き飛ばすような熱演、名演が各地で繰り広げられた。そこで今回は8月のステージからピカイチを、10月に開催予定の公演からイチオシを選者の皆さん
最近は、指揮者がプレトークなどで直接聴衆に言葉で語り掛けることが増えているように思われる。新日本フィルハーモニー交響楽団の佐渡裕音楽監督は、定期演奏会で、演奏前にその日の曲目について少し語ることにしている。また、開演の3
神奈川県民ホール開館50周年記念オペラシリーズの第2弾として10月5日、6日に同ホールで上演される異色オペラ「ローエングリン」(原作=ジュール・ラフォルグ、作曲・台本=サルヴァトーレ・ジャリーノ)に主演する俳優の橋本愛が
各楽器のソロが巧みなハイドンとスケール感のあるブルックナー。「ウィーン・ライン」で実感した対照の妙 9月の新日本フィル定期は、音楽監督・佐渡裕が、ハイドンの交響曲第6番「朝」、ブルックナーの交響曲第7番というオーストリア
全国共同制作オペラ「ラ・ボエーム」開幕!熱い魂を込めた井上道義のタクトで描く若き芸術家たちの群像劇 2024年末で指揮活動の引退を表明している井上道義が、自身最後のオペラに選んだ「ラ・ボエーム」。全国共同制作オペラシリー
驚異的な気力の充実!秋山が指揮者生活60周年記念演奏会で聴かせた渾身のブルックナー 東京交響楽団第724回定期演奏会は、「秋山和慶指揮者生活60周年記念」の副題を掲げて開催された。秋山は、1964年に東響を指揮してデビュ
東京・春・音楽祭の中心企画のひとつであるリッカルド・ムーティによるイタリア・オペラ・アカデミーが9月3日から16日までの間、ヴェルディの「アッティラ」を題材に開催された。世界的に活躍する実力歌手を起用しての「アッティラ」
神奈川県民ホール開館50周年記念オペラシリーズVol.2 サルヴァトーレ・シャリーノ作曲『ローエングリン』 ~ 月夜と瓦礫 ~ この世の中には二種類のものがある。ひとつは確固とした輪郭と重みを持ち、硬い殻に覆われたもの。
ルイージの創意とN響の特質が融合した充実のコンサート 9月のN響B定期は、A定期に続く首席指揮者ファビオ・ルイージの登場。シューベルトのイタリア風序曲第2番、シューマンのピアノ協奏曲(独奏は体調不良のグリモーに代わるアレ
ベルカントの至難の役に最高の輝きをあたえる異次元の歌唱 ハッとさせられる声の輝きと広がり。しかも、当たりがどこまでもやわらかく、やわらかいまま強弱が自在に制御され、超高音まで輝きを拡大しながら飛翔する。いまベルカントの至
vol.4 森山太陽 W.A.Morzart: Non più andrai / G.Donizetti: O Lisbona, alfin ti miro 今後活躍が期待される若手音楽家を取り上げる動画企画『クラズム~