~5~ 「突然だけど今夜、オネーギン弾ける?」
国内オーケストラ 臨場感あふれるライヴ録音3選
第54回サントリー音楽賞受賞記念コンサート 井上道義(指揮)
 アメリカ音楽に精通したレナード・スラットキンのタクトで贈るジョン・ウィリムズ特集
ムーティ&ウィーン・フィルによる「第9」200周年公演より=5月7日・ウィーン楽友協会ホール
ヴィオラ奏者 有冨萌々子のオーストリア便り

~4~ ホール全体が集中力に満ちて マエストロ・ムーティとの「第9」200周年公演

前回の記事で、ウィーン・フィルでの公演で凄すぎてびっくり仰天しちゃったコンサートにMo.(マエストロ)ティーレマンとの定期公演をあげましたが、今回ももうひとつ振り返りたいと思います。 それは、今年の5月にあったMo.ムー

独唱陣、合唱を伴う第9公演は年末の風物詩 撮影=上野隆文/提供=東京フィルハーモニー交響楽団
アンコール

2024年在京オケ 第9公演聴き比べリポート(上)

毎日クラシックナビの恒例企画、在京オーケストラによる年末第9公演(ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調Op.125〝合唱付き〟)の聴き比べリポート。24年12月に開催された公演から6つのコンサートをピックアップし2回に分け

宗次ホールにあるお土産ショップの書籍コーナーの前で。日めくりカレンダー「経営の達人」とともに
むねつぐ通信

第3回 夢を叶える方法は実にシンプル

カレーハウスCoCo壱番屋の創業者で現在は名古屋にある宗次ホールの代表を務める宗次德二さんがクラシック音楽と歩んできた軌跡をたどる連載の第3回。宗次さんが見てきた音楽家の姿や、これからクラシック音楽をもっと好きになりたいという人たちへのアドバイスを伺った。

大西宇宙(左)と小林沙羅 ⒸKano Hayasaka
インタビュー

小林沙羅&大西宇宙 デュオ・リサイタル オペラ「電話」
オペラの魅力が全方位的にぎっしり詰まった充実の2時間

豊かでチャーミングな表現で輝く小林沙羅(ソプラノ)と、圧倒的な美声と卓説した表現力でオペラ界をリードする大西宇宙(バリトン)。オペラの魅力を体現している2人がデュオ・リサイタルを行うのだから〝事件〟である。しかも、本格的

音楽界に多くのものを遺した小澤征爾 (C) 大窪道治
オーケストラのススメ

~94~ 2024年、日本のオーケストラ界を振り返って

2024年のオーケストラ界の出来事で最も衝撃を受けたのは小澤征爾の逝去であった。筆者が小澤の訃報に最初に接したのは、2月9日の読売日本交響楽団の定期演奏会だった。演奏会の途中休憩のあと、当日の指揮者、山田和樹がステージか

インタビュー

チェリスト上村文乃 リサイタル・シリーズ「A OF CELLO」を語る

インタビューに応じる上村 古楽から現代音楽まで幅広く活躍する、チェリストの上村文乃が「A OF CELLO」というリサイタル・シリーズを始める。その第1弾(1月25日・王子ホール)でもやはり、バッハから細川俊夫作品(日本

樫本大進とラファウ・ブレハッチという二人の名手がデュオを組み、注目を集めた ⒸTomoko Hidaki
速リポ

樫本大進&ラファウ・ブレハッチ デュオ・リサイタル

ヴァイオリンの優美な麗しさとピアノの柔和さが美しく調和する名手のデュオ ヴァイオリンの樫本大進とピアノのラファウ・ブレハッチ、世代も近い名手がデュオを組んだ。ブレハッチが室内楽を日本で披露するのはこのツアーが初めてだろう

バンジャマン・ベルナイム
香原斗志「イタリア・オペラ名歌手カタログ」

<第56回> バンジャマン・ベルナイム(テノール)

フランス・オペラを最高に輝かせる高貴な歌唱で イタリア・オペラも特別なものに この連載のタイトルは「イタリア・オペラ名歌手カタログ」だが、今回はフランス・オペラの話からはじめたい。話はイタリア・オペラにも行き着くが、この

プレミアム・リサイタルで重量級のプログラムを披露した辻󠄀井伸行
速リポ

辻󠄀井伸行プレミアム・リサイタル2024

エネルギッシュな打鍵に、ひたすら美しい無垢な音響――重量級プログラムで示した新境地 プレミアム・リサイタルと銘打った当シリーズは辻󠄀井伸行にとって、ひときわ思い入れが深い企画。聴衆との距離が近い小ぶりな会場を選び、重量級

1970年の大阪万博を象徴する「太陽の塔」
東条碩夫「マエストロたちのあの日、あの時」

第54回 「70年大阪万博」に参加したボリショイ・オペラ

エキスポ・クラシックス——この言葉をご記憶の方は、もう相当なご年齢だろう。これは、1970年の大阪万博で、その参加公演として開催されたクラシック音楽の数多い演奏会のことである。あの時は、大阪の旧フェスティバルホールを会場

新譜「72 Preludes」の収録曲を、順番を変えて実演した藤田真央©池上直哉
速リポ

藤田真央 ピアノ・リサイタル -72 Preludes-

希代の美質を再認識した一夜 すっかり人気者になったピアニスト、藤田真央が、スクリャービン、矢代秋雄、ショパンによる「24のプレリュード」を並べたリサイタルに臨んだ。新譜の「72 Preludes」(ソニー)を、曲順を変え

聴衆から熱い支持を集める指揮者のジョナサン・ノットⒸT.Hidaki/TSO
速リポ

ジョナサン・ノット指揮 東京交響楽団 第727回定期演奏会

非凡な「運命」——シェーンベルクとの対比で際立つ古典派の構成美、激しさより美しさに光を当てた個性的な演奏 ジョナサン・ノット、ありきたりの演奏は決して聴かせない。そこが聴衆の熱い支持を集め、終演後は毎回、オケが退場しても

ピアニストのボリス・クズネツォフと共に、様々な作曲家の「幻想曲」を披露した(C)逢坂聡
速リポ

紀尾井レジデント・シリーズ III 青木尚佳(第2回)〝Fantasy〟

シェーンベルクに潜むウィーンの水脈、シューベルトの時代を超えた新奇性——様々な作曲家の幻想曲を絶妙に再現 1カ月前にミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターとして「故郷に錦」を飾ったばかりの青木尚佳が202

パブロ・カザルス国際賞にて第1位を受賞した北村陽
インタビュー

北村 陽(チェロ)

2024年11月16日、スペイン・カタルーニャ地方のアル・バンドレイにてパブロ・カザルス国際賞の最終審査が行われ、日本人チェリストの北村陽が第1位を受賞したというニュースが世界を駆け巡った。北村は、今年9月にジョルジュ・

ベリオ:シンフォニアとモーツァルト:レクイエムを組み合わせた斬新なプログラムを披露した©読売日本交響楽団 撮影=藤本崇
速リポ

鈴木優人指揮 読売日本交響楽団第643回定期演奏会

時代を超え響き合う刺激的なベリオとモーツァルト 読響の指揮者/クリエイティブ・パートナーの鈴木優人によるベリオ:シンフォニアとモーツァルト:レクイエムを組み合わせた斬新なプログラム。演奏は充実の極みで、ベリオとモーツァル