今月のイチ盤

新譜の中から選りすぐりの「旬のディスク」3枚を、音楽ジャーナリスト・深瀬満さんが紹介します。

シベリウス:交響曲第3番、カレリア組曲、交響詩「フィンランディア」

その土地ならではの音色、味わいを紡ぐオーケストラ

その土地ならではのユニークな存在感を放つオーケストラによる、味わい深い名演が集まった。胸にしみる響きが、じっくり楽しめる。 <BEST1> シベリウス:交響曲第3番、カレリア組曲、交響詩「フィンランディア」 村川千秋(指

モーツァルト ピアノ・ソナタ全集 Vol.2

名手のこだわり、ピアノ作品にのせて

個性豊かなピアニストによる興味深い新譜が、続々と登場した。最新の録音から、過去の未発表音源集まで、バラエティーに富んでいる。 <BEST1> モーツァルト ピアノ・ソナタ全集 Vol.2 アンジェラ・ヒューイット(ピアノ

作品へのアプローチ、ソリストの持ち味映す

ソリストの魅力が全開となる器楽曲のアルバムがそろった。 <BEST1> ヒラリー・ハーン イザイ:6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品27 ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン) ドイツグラモフォン(ユニバーサルミュージック

ブラームス チェロ・ソナタ第1番、第2番

交わる個性、デュオの魅力

室内楽の基本はデュオ。ベテランから新鋭まで、個性豊かな組み合わせによる魅力的な新譜がそろった。 <BEST1> ブラームス チェロ・ソナタ第1番、第2番 ベネディクト・クレックナー(チェロ)/小菅優(ピアノ) ソニーミュ

ホルスト 組曲「惑星」 ダニエル・ハーディング指揮/バイエルン放送交響楽団

名曲で味わうオーケストラの「今」

大編成オーケストラの醍醐味(だいごみ)を満喫させる新譜が、相次いで登場した。この後、名盤として高い評価を得そうなディスクもある。 <BEST1> ホルスト 組曲「惑星」 ダニエル・ハーディング指揮/バイエルン放送交響楽団

珠玉の小品集 演奏家の本質あらわに

きらりと輝く小品を集めたアルバムにこそ、その音楽家の本質がおのずと表れるもの。名手3人が、それぞれの持ち味を発揮したユニークな小品集を出した。 <BEST1> 田部京子「メロディー」 スコリク:メロディー/ラヴェル:ボロ

プッチーニ 歌劇「トゥーランドット」全曲 ワーナーミュージック WPCS-13842~3(2枚組)

オペラの魅力、豪華顔ぶれのもと開花

新旧のスターが活躍するオペラの名品が相次いでリリースされた。豪華な顔ぶれの競演に、思わず引き込まれる。 <BEST1> プッチーニ 歌劇「トゥーランドット」全曲 ソンドラ・ラドヴァノフスキ(ソプラノ)/ヨナス・カウフマン

ラ・ドルチェ・ヴォルタ(キングインターナショナル)KKC-6598

J・S・バッハの魅力、有力奏者の妙技で味わう

「音楽の父」ヨハン・セバスティアン・バッハの作品がもつ魅力は無尽蔵。最近も、有力奏者による興味深い新譜が、次々と現れている。 <BEST1> J・S・バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) 上野通明(チェロ) ラ・ドルチェ・ヴ