新国立劇場 2024/2025シーズン開幕公演
ヴィンチェンツォ・ベッリーニ「夢遊病の女」(新制作)
~1~ ウィーンへ羽ばたいた転機 東京藝大からウィーン国立音楽大へ
河村尚子ピアノ・リサイタル 日本デビュー20周年特別プログラム
秋の夜長にブルックナーの深みへ
フランス音楽の白眉、プラッソンによる最後の来日公演 写真提供:公益財団法人東京二期会/撮影:堀衛
先月のピカイチ 来月のイチオシ

ラスト公演のプラッソン、今夏首席客演指揮者デビューの沖澤、それぞれの熱演……24年8月

今年の夏後半は台風が相次いで襲来するなどして不順な天候が続いたが、そんな空模様を吹き飛ばすような熱演、名演が各地で繰り広げられた。そこで今回は8月のステージからピカイチを、10月に開催予定の公演からイチオシを選者の皆さん

公演前に聴衆に向けてプレトークを行う佐渡裕=新日本フィルハーモニー交響楽団提供 (C)寺司正彦
オーケストラのススメ

~91~ 演奏会とコンサート・トーク

最近は、指揮者がプレトークなどで直接聴衆に言葉で語り掛けることが増えているように思われる。新日本フィルハーモニー交響楽団の佐渡裕音楽監督は、定期演奏会で、演奏前にその日の曲目について少し語ることにしている。また、開演の3

異色のオペラ、サルヴァトーレ・シャリーノの「ローエングリン」に挑む橋本愛 写真提供=神奈川県民ホール、(c)Toru Hiraiwa
インタビュー

神奈川県民ホール開館50周年記念オペラシリーズの第2弾「ローエングリン」に主演する俳優・橋本 愛インタビュー

神奈川県民ホール開館50周年記念オペラシリーズの第2弾として10月5日、6日に同ホールで上演される異色オペラ「ローエングリン」(原作=ジュール・ラフォルグ、作曲・台本=サルヴァトーレ・ジャリーノ)に主演する俳優の橋本愛が

指揮者生活60周年を迎えた秋山和慶ⒸN.Ikegami/TSO
速リポ

秋山和慶指揮 東京交響楽団 第724回定期演奏会

驚異的な気力の充実!秋山が指揮者生活60周年記念演奏会で聴かせた渾身のブルックナー 東京交響楽団第724回定期演奏会は、「秋山和慶指揮者生活60周年記念」の副題を掲げて開催された。秋山は、1964年に東響を指揮してデビュ

ヴェルディ「アッティラ」を題材に行われた東京における4度目のアカデミー 提供:東京・春・音楽祭実行委員会 (C) 平舘平
アンコール

ムーティのタクトに応える圧巻のステージ
イタリア・オペラ・アカデミー in 東京 vol.4 リッカルド・ムーティ指揮「アッティラ」

東京・春・音楽祭の中心企画のひとつであるリッカルド・ムーティによるイタリア・オペラ・アカデミーが9月3日から16日までの間、ヴェルディの「アッティラ」を題材に開催された。世界的に活躍する実力歌手を起用しての「アッティラ」

ウチのイチ推し

果たして一体何が現実で、何が幻影なのだろうか。

神奈川県民ホール開館50周年記念オペラシリーズVol.2 サルヴァトーレ・シャリーノ作曲『ローエングリン』 ~ 月夜と瓦礫 ~ この世の中には二種類のものがある。ひとつは確固とした輪郭と重みを持ち、硬い殻に覆われたもの。

今年8月のロッシーニ・オペラ・フェスティバル「ビアンカとファッリエーロ」に出演したジェシカ・プラット (C)Amati Bacciardi
香原斗志「イタリア・オペラ名歌手カタログ」

<第53回> ジェシカ・プラット(ソプラノ)

ベルカントの至難の役に最高の輝きをあたえる異次元の歌唱 ハッとさせられる声の輝きと広がり。しかも、当たりがどこまでもやわらかく、やわらかいまま強弱が自在に制御され、超高音まで輝きを拡大しながら飛翔する。いまベルカントの至

ヴェルディ:歌劇「マクベス」オペラ演奏会形式 撮影=上野隆文/提供=東京フィルハーモニー交響楽団
速リポ

チョン・ミョンフン指揮 東京フィルハーモニー交響楽団 第1004回オーチャード定期演奏会 ヴェルディ:歌劇「マクベス」オペラ演奏会形式

悲劇を掘り下げる雄弁このうえない管弦楽と適材適所の歌手 前奏曲からチョン・ミョンフンのねらいは明快だった。減7度や減5度などの音程が多用された悲劇的な状況を、デュナーミクの幅を広くとって鋭くえぐる。一つひとつのナンバーで

ロシアの俊英マクシム・エメリャニチェフが登場。プログラムのメインとしてリムスキー=コルサコフ作品を取り上げた
速リポ

マクシム・エメリャニチェフ指揮 読売日本交響楽団 第675回名曲シリーズ

1983年ロンドン生まれのティチアーティは25歳の時、ザルツブルク音楽祭制作のクラウス・グート演出「フィガロの結婚」の指揮者に抜擢され、日本デビュー。41歳の現在はベルリン・ドイツ交響楽団首席指揮者・芸術監督だが、2014年から英国グラインドボーン音楽祭音楽監督を務め、そのピットを担うロンドン・フィル(LPO)とも密接な関係にある。

東条碩夫「マエストロたちのあの日、あの時」

第51回 来日イタリア歌劇団の頂点、1961年の「第3次」(1)

数次にわたる「イタリア歌劇団」の来日の中でも、1961年秋の「第3次」は、とりわけ華やかだった。マリオ・デル・モナコが前回に続いて来日した。レナータ・テバルディが初来日した。そしてジュリエッタ・シミオナートも3度目の来日

指揮者のロビン・ティチアーティ。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団とは、2014年から音楽監督を務める英国グラインドボーン音楽祭で、密接な関係を築いてきた 撮影:堀田力丸
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ロビン・ティチアーティ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団:

London Philharmonic Orchestra conducted by Robin Ticciati in Tokyo

1983年ロンドン生まれのティチアーティは25歳の時、ザルツブルク音楽祭制作のクラウス・グート演出「フィガロの結婚」の指揮者に抜擢され、日本デビュー。41歳の現在はベルリン・ドイツ交響楽団首席指揮者・芸術監督だが、2014年から英国グラインドボーン音楽祭音楽監督を務め、そのピットを担うロンドン・フィル(LPO)とも密接な関係にある。

N響とともに、高く評価する初稿で第8番の魅力に迫るルイージ 写真提供:NHK交響楽団
必聴!

ブルックナー・イヤー後半戦の聴きもの総ざらい

ことしはアントン・ブルックナー(1824~96)の生誕200周年。例年に増して、その作品に触れる機会が多い、後半戦となる9月からの新シーズンでも、聴きものが目白押し。ここでは首都圏で開かれる注目の公演から、聴きどころなど

ブルックナー・イヤーに満を持して「交響曲第7番」を取り上げた大野和士©Rikimaru Hotta/東京都交響楽団提供
速リポ

大野和士指揮 東京都交響楽団 第1007回定期演奏会Aシリーズ

感覚的に磨き抜かれた流麗なブルックナー ことしはブルックナーの生誕200周年。その誕生日である9月4日の都響定期演奏会で、最も人気が高い作品のひとつである交響曲第7番ホ長調を待ちかねたように取り上げ、ブルックナー・イヤー