東京交響楽団さんのゲスト首席で、バンコクに行ってきました!
東京交響楽団さんは、2024年よりアジア・プロジェクトを始めていらっしゃり、これはタイ王国で音楽を通じての文化的交流、人的交流を行い、アジア全体での音楽文化の向上を図ることを目的としています。その一環として、現地の国立大学、シラパコーン大学の音楽学部と提携をしているそうです。
その活動の一環としてシラパコーン大学音楽学部の生徒さんおよび、そのほかの大学の学生さんを迎えて、東京交響楽団の団員さんと、シラパコーン大学の教授の皆様との弦楽アンサンブル公演を行いました!
東響の第一コンサートマスターの小林壱成さんは、大学の先輩でもありますが、私がまだヴァイオリンを弾いていた頃は、コンクールなどでいつもお名前を拝見する、雲の上のような存在でした。そんな壱成さんとお仕事で、そしてバンコクで再会できたのもとても嬉しかったです!

合間にはクロントゥーイというスラム街でワークショップを行ったり、皆様と美味しいタイ料理を食べたり、また私のお誕生日当日はサプライズでリハーサル開始時にハッピーバースデーを弾いてくださいました!(わざわざ楽譜までご用意してくださっていたようで、東響の事務局の方も本当にお心遣いありがとうございます……!)
なんとはやいものでついに20代最後になってしまいましたが、バンコクで東響の方々と学生のみんなにお祝いして頂き、とてもワクワクする29歳の幕開けになりました!

私も学生やジュニアオケにいた頃は、先生や既にプロとして活動されていらっしゃる音楽家の隣で弾くことはとても刺激になっていました。今回タイの皆さまにも、少しでもそう思ってもらえていたら嬉しいなと思っています。
自分がこれまで受けてきた恩恵や影響、学んできた事を大切にしながら、受け取ったものを自分の中で終わらせず、それを形にし、誰かに伝え、それをまた誰かが受け取ってくれる——小さくても、今後誰かの役に立つ活動もしていきたいです。
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有冨 萌々子
Momoko Aritomi
東京都立総合芸術高等学校音楽科ヴァイオリン専攻卒業後、ヴィオラに転向。東京藝術大学ヴィオラ専攻を経て、ウィーン国立音楽大学学部、修士課程共に満場一致の首席で卒業。
日本演奏家コンクール、ウィーン・ディヒラーコンクール、アントン・ルービンシュタイン国際コンクール、東京音楽コンクール、ブラームス国際コンクールなど、数々の国内外のコンクールにて入賞、優勝。
2019/2020年度公益財団法人ローム ミュージック ファンデーション奨学生。2022年度オーストリアHFPヤングアーティスト賞受賞。NHK-FMリサイタル・パッシオ、ヤングプラハ国際音楽祭などに出演。CHANEL Pygmalion Days 2023年参加アーティスト。
これまでにヴァイオリンを玉井菜摘氏、窪田茂夫氏に、 ヴィオラを大野かおる氏、Wolfgang Klos, Ulrich Schönauer, Thomas Selditz, Tobias Leaの各氏に師事。
2022-2024年度ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のアカデミー生として研鑽を積み、同時期にウィーン国立音楽大学にてセルディッツ教授のアシスタント及び講師も勤めた。
国内外のオーケストラでゲスト首席奏者を務めるだけでなく、ソリストとして東京フィル、日本フィル、新日本フィル、スロヴァキア国立放送交響楽団と共演するなど、オーケストラ奏者、ソリスト、室内楽奏者、指導それぞれで今最も期待されている若手実力派ヴィオラ奏者である。