東京春祭「マイスタージンガー」 ヤノフスキ&N響による高水準のワーグナー……23年4月

東京春祭「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より、同公演を率いたヤノフスキ (C) Spring Festival in Tokyo / Taira Tairadate
東京春祭「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より、同公演を率いたヤノフスキ (C) Spring Festival in Tokyo / Taira Tairadate

新型コロナ・ウイルスの分類が2類から5類に引き下げられ、音楽界もかつての活況を取り戻しつつあり、にぎやかな春を迎えた。今月は4月に行われたステージからピカイチを、6月開催予定の公演からイチオシを選者の皆さんに紹介していただいた。

先月のピカイチ

◆◆4月◆◆ 東条碩夫(音楽評論家)選

〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ R・シュトラウス「平和の日」日本初演〉

4月8日(土)、9日(日)Bunkamuraオーチャードホール(セミ・ステージ形式)

準・メルクル(指揮)/東京フィルハーモニー交響楽団/二期会合唱団/清水勇磨・小森輝彦(司令官)他

記念すべき日本初演となったR・シュトラウスの「平和の日」 写真提供:公益財団法人東京二期会
記念すべき日本初演となったR・シュトラウスの「平和の日」 写真提供:公益財団法人東京二期会

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〈東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 「飯守泰次郎のブルックナー」8番〉

開催日・会場:4月7日(金)サントリーホール

飯守泰次郎(指揮)
ブルックナー:交響曲第8番

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~新たな生命を帯びたR・シュトラウス「平和の日」~

第2次世界大戦勃発前夜に作曲された、戦争の無意味さと平和の尊さを訴えるオペラ「平和の日」がついに日本初演。準・メルクルの巧みな指揮により、それが今新しい生命を帯びるに至った。一方、飯守泰次郎が渾身(こんしん)の力を込めたブルックナーは希代の熱演、シティ・フィルがこれだけ燃えた演奏は久しぶりに聴くものだ。なお、この他にも、「大阪4オケ」(15日)での尾高忠明と大阪フィルのブラームスの「第1交響曲」も挙げたかったところ。

来月のイチオシ

◆◆6月◆◆ 東条碩夫(音楽評論家)選

〈ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演〉

6月23日(金)サントリーホール/24日(土)所沢市民文化センターミューズ アークホール/25日(日)ザ・シンフォニーホール/26日(月)東京芸術劇場コンサートホール/27日(火)ミューザ川崎シンフォニーホール

ラハフ・シャニ(指揮)/諏訪内晶子(ヴァイオリン 23、25日)/藤田真央(ピアノ24、26、27日)
(23、24、27日)ブラームス:交響曲第1番▽(24、26、27日)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲3番▽(25、26日)チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」▽(23、25日)同:ヴァイオリン協奏曲、他

話題のラハフ・シャニ率いるロッテルダム・フィル。両者による来日は初 (C)Guido Pijper
話題のラハフ・シャニ率いるロッテルダム・フィル。両者による来日は初 (C)Guido Pijper

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〈バーミンガム市交響楽団 来日公演〉

6月25日(日)横浜みなとみらいホール/29日(木)、30日(金)サントリーホール、他愛知・石川・熊本など

山田和樹(指揮)/チョ・ソンジン(ピアノ 29日)/樫本大進(ヴァイオリン 25、30日)
(25、30日)ブラームス:ヴァイオリン協奏曲/ラフマニノフ:交響曲第2番▽(29日)ショパン:ピアノ協奏曲第2番/エルガー:交響曲第1番

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~気鋭の指揮者が率いる海外オーケストラ~

外来オケ2つが並んでしまったが、久しぶりの来日だし、いいだろう。なにしろ指揮者が魅力だ。イスラエル出身のシャニ(34歳)は今欧州楽壇屈指の注目株。山田和樹はわが日本のホープ。ともに日の出の勢いにある指揮者が率いる演奏である。実は他にもミンコフスキ指揮の東京都響、デュトワ指揮の大阪フィル、あるいは新日本フィル、新国立劇場と沼尻&神奈川フィルの「サロメ」競演など、挙げたい注目公演はたくさんあるのだが——。

先月のピカイチ

◆◆4月◆◆ 柴田克彦(音楽ライター)選

〈東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 「飯守泰次郎のブルックナー」8番〉

開催日・会場:4月7日(金)サントリーホール

飯守泰次郎(指揮)
ブルックナー:交響曲第8番

四半世紀にわたる信頼関係を築く飯守と東京シティ・フィル (C)大窪道治
四半世紀にわたる信頼関係を築く飯守と東京シティ・フィル (C)大窪道治

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〈日本フィルハーモニー交響楽団 第749回東京定期演奏会〉

4月28日(金)サントリーホール

ピエタリ・インキネン(指揮)/日本フィルハーモニー交響楽団/ヨハンナ・ルサネン(ソプラノ)/ヴィッレ・ルサネン(バリトン)/ヘルシンキ大学男声合唱団、東京音楽大学(男声合唱)
シベリウス:クレルヴォ交響曲

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~長き演奏経験の強みが発揮された入魂の2公演~

飯守&シティ・フィルのブルックナー8番は、速めのテンポでグングンと運ばれていきながら、深い呼吸感や確かな造型も維持された快演。気迫と情感を併せ持つその至芸に感嘆させられた。シティ・フィルもコンマス・戸澤の全力リードが光る入魂&ハイクオリティーの演奏。このコンビでなければ不可能な音楽を実現させた。シベリウス演奏の伝統が生きる日本フィルと強靭(きょうじん)な男声合唱が楽曲の真価を伝えた「クレルヴォ」もまた忘れ難い。

来月のイチオシ

◆◆6月◆◆ 柴田克彦(音楽ライター)選

〈バーミンガム市交響楽団 来日公演〉

6月25日(日)横浜みなとみらいホール/29日(木)、30日(金)サントリーホール、他愛知・石川・熊本など

山田和樹(指揮)/チョ・ソンジン(ピアノ 29日)/樫本大進(ヴァイオリン 25、30日)

(25、30日)ブラームス:ヴァイオリン協奏曲/ラフマニノフ:交響曲第2番▽(29日)ショパン:ピアノ協奏曲第2番/エルガー:交響曲第1番

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〈ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演〉

6月23日(金)サントリーホール/24日(土)所沢市民文化センターミューズ アークホール/25日(日)ザ・シンフォニーホール/26日(月)東京芸術劇場コンサートホール/27日(火)ミューザ川崎シンフォニーホール

ラハフ・シャニ(指揮)/諏訪内晶子(ヴァイオリン 23、25日)/藤田真央(ピアノ24、26、27日)

(23、24、27日)ブラームス:交響曲第1番▽(24、26、27日)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲3番▽(25、26日)チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」▽(23、25日)同:ヴァイオリン協奏曲、他

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~気鋭のシェフの手腕に注目が集まる欧州2楽団~

バーミンガム市響は、4月に首席指揮者となった山田和樹が、世界的名門オーケストラのシェフとしていかなる演奏を聴かせるか?大注目の公演。彼が今後ラトルやネルソンスといった歴代シェフ同様の道を歩むのか?を占う意味でも見逃せない。特に22年プロムスで同楽団を指揮して絶賛されたラフマニノフは期待大だ。ロッテルダム・フィルも、話題の気鋭が手兵と奏でる音楽に注目。名曲プロでその手腕が明解に示される点も大きい。

先月のピカイチ

◆◆4月◆◆ 池田卓夫(音楽ジャーナリスト)選

〈日本フィルハーモニー交響楽団 第749回東京定期演奏会〉

4月29日(土)サントリーホール

ピエタリ・インキネン(指揮)/日本フィルハーモニー交響楽団/ヨハンナ・ルサネン(ソプラノ)/ヴィッレ・ルサネン(バリトン)/ヘルシンキ大学男声合唱団、東京音楽大学(男声合唱)

シベリウス:クレルヴォ交響曲

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〈東京・春・音楽祭 プッチーニ・シリーズ「トスカ」〉

4月16日(日)東京文化会館大ホール

フレデリック・シャスラン(指揮)/読売日本交響楽団/東京オペラシンガーズ/東京少年少女合唱隊/クラッシミラ・ストヤノヴァ(トスカ)/イヴァン・マグリ(カヴァラドッシ)/ブリン・ターフェル(スカルピア)他

プッチーニ:歌劇「トスカ」※演奏会形式

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~インキネン&日本フィル 世界最高水準のクレルヴォ交響曲~

2カ月前の「イチオシ」予想とは全く異なる結果。インキネンが日本フィル首席指揮者として最後に指揮した日本フィル東京定期の「クレルヴォ交響曲」は期待をはるかに超えた。同フィル創立指揮者の渡邉曉雄による日本初演(1974年10月22日 ※オケは都響)以来約半世紀、ついに世界最高水準の名演奏が現れた。日本フィルの「シベリウス・オケ」のDNA、インキネン自身の円熟が見事に合致した。東京春祭の「トスカ」はシャスラン指揮読響もさることながら、スカルピア役ターフェルが咲かせた「悪の華」が圧巻。

来月のイチオシ

◆◆6月◆◆ 池田卓夫(音楽ジャーナリスト)選

〈山田和樹指揮バーミンガム市交響楽団&樫本大進〉

6月30日(金)サントリーホール

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲/ラフマニノフ:交響曲第2番

山田和樹(指揮)/樫本大進(ヴァイオリン)

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〈東京都交響楽団 第978回定期演奏会Bシリーズ〉

6月26日(月)サントリーホール

マルク・ミンコフスキ(指揮)

ブルックナー:交響曲第5番(ノヴァーク版)

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~山田和樹&バーミンガム市響の凱旋ツアーに期待~
バーミンガムの首席客演から2023年に首席指揮者&アーティスティック・アドバイザーに昇任した山田の凱旋ツアー。ともにベルリン在住で同い年の樫本とのブラームス、昨年のロンドン「プロムス」初出演で喝采を浴びたラフマニノフの交響曲第2番を並べたプログラムは聴きごたえがありそうだ。ミンコフスキが相性抜群の都響と奏でるブルックナー:交響曲第5番も興味をそそる。

先月のピカイチ

◆◆4月◆◆ 毬沙琳(音楽ジャーナリスト)選

〈東京・春・音楽祭 ワーグナー・シリーズ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〉

4月9日(日)東京文化会館大ホール

マレク・ヤノフスキ(指揮)/NHK交響楽団/東京オペラシンガーズ/エギリス・シリンス(ザックス)/ディヴィッド・バット・フィリップ(ヴァルター)/アドリアン・エレート(ベックメッサー)/ヨハンニ・フォン・オオストラム(エーファ)他

ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」※演奏会形式

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〈日本フィルハーモニー交響楽団 第749回東京定期演奏会〉

4月28日(金)サントリーホール

ピエタリ・インキネン(指揮)/日本フィルハーモニー交響楽団/ヨハンナ・ルサネン(ソプラノ)/ヴィッレ・ルサネン(バリトン)/ヘルシンキ大学男声合唱団、東京音楽大学(男声合唱)

シベリウス:クレルヴォ交響曲

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~進化を続けるヤノフスキのワーグナー、インキネンの集大成シベリウス~

東京春祭のワーグナー・シリーズでは「リング」、「ローエングリン」を手がけてきたヤノフスキ。「マイスタージンガー」では、引き締まったテンポ感と、ワーグナーらしい幾重にも織りなす旋律が見事で、その進化に改めて驚いた。歌い手ではエレートが歌と演技で圧倒的な存在感を示した。

インキネンのクレルヴォ交響曲はフィンランドからの合唱団とソリストの貢献も大きく、日本フィル首席指揮者としての締めくくりにふさわしい記念碑的演奏会となった。

来月のイチオシ

◆◆6月◆◆ 毬沙琳(音楽ジャーナリスト)選

〈東京都交響楽団 第977回・978回定期演奏会〉

6月25日(日)東京芸術劇場、26日(月)サントリーホール

マルク・ミンコフスキ(指揮)

ブルックナー:交響曲第5番(ノヴァーク版)

ミンコフスキ&都響のブルックナー第3弾に熱視線が集まる (C) Edouard Brane
ミンコフスキ&都響のブルックナー第3弾に熱視線が集まる (C) Edouard Brane

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〈パレルモ・マッシモ劇場 「ラ・ボエーム」〉 

6月15日(木)、17日(土)東京文化会館大ホール

フランチェスコ・イヴァン・チャンパ(指揮)/マリオ・ポンティッジャ(演出)/アンジェラ・ゲオルギュー(ミミ)/ヴィットリオ・グリゴーロ(ロドルフォ)他

プッチーニ:「ラ・ボエーム」全4幕

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~唯一無二のブルックナー、ミンコフスキ×都響~

この指揮者だからこそ、聴ける音楽がある。ミンコフスキはまさにそういう存在だ。17年のブルックナー第3番でも、丁寧に紡がれた手刺しゅうのような旋律が浮かび上がり、品格と生気溢れる音楽に酔いしれた。共演を重ねてきた都響との再会が楽しみだ。

来日歌劇場公演では、人気実力ともに豪華なグリゴーロとゲオルギューの「ラ・ボエーム」があるが、新国立劇場でも大野和士指揮で同作品を取り上げるので聴き比べてみるのも良いだろう。

先月のピカイチ

◆◆4月◆◆ 宮嶋 極(音楽ジャーナリスト)

〈東京・春・音楽祭 ワーグナー・シリーズ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〉

4月6日(木)東京文化会館大ホール

マレク・ヤノフスキ(指揮)/NHK交響楽団/東京オペラシンガーズ/エギリス・シリンス(ザックス)/ディヴィッド・バット・フィリップ(ヴァルター)/アドリアン・エレート(ベックメッサー)/ヨハンニ・フォン・オオストラム(エーファ)他

ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」※演奏会形式

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〈新国立劇場 ヴェルディ:「アイーダ」再演〉

4月5日(水)新国立劇場オペラパレス

カルロ・リッツィ(指揮)/フランコ・ゼッフィレッリ(演出)/粟國淳(再演演出)/東京フィルハーモニー交響楽団/新国立劇場合唱団/セレーナ・ファルノッキア(アイーダ)/ロベルト・アロニカ(ラダメス)/アイリーン・ロバーツ(アムネリス)他

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~完成度の高さ際立つ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」~

4月は東京春祭ワーグナー・シリーズ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」をピカイチとした。ヤノフスキとN響のワーグナー演奏の到達点ともいうべき完成度の高い上演に心動かされた。詳細は当サイトにアップした拙稿をご覧いただきたい。(東京春祭 ワーグナー・シリーズ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」(上) | CLASSICNAVI

次点は二期会のR・シュトラウス「平和の日」も捨て難かったが、忘れかけたオペラの楽しみ方のひとつと新国の存在意義を再認識させてくれた「アイーダ」に。豪華な舞台は何度見ても圧倒される。

来月のイチオシ

◆◆6月◆◆ 宮嶋 極(音楽ジャーナリスト)

〈バーミンガム市交響楽団 来日公演〉

6月25日(日)横浜みなとみらいホール/29日(木)、30日(金)サントリーホール、他愛知・石川・熊本など

山田和樹(指揮)/チョ・ソンジン(ピアノ 29日)/樫本大進(ヴァイオリン 25、30日)

(25、30日)ブラームス:ヴァイオリン協奏曲/ラフマニノフ:交響曲第2番▽(29日)ショパン:ピアノ協奏曲第2番/エルガー:交響曲第1番

首席指揮者就任直後の山田和樹がバーミンガム市響の6年ぶりツアーを率いる (C)Benjamin Ealovega
首席指揮者就任直後の山田和樹がバーミンガム市響の6年ぶりツアーを率いる (C)Benjamin Ealovega

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〈東京都交響楽団 第977回・978回定期演奏会〉

6月25日(日)東京芸術劇場、26日(月)サントリーホール

マルク・ミンコフスキ(指揮)

ブルックナー:交響曲第5番(ノヴァーク版)

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~山田&バーミンガム市響の相性に期待~

6月は注目公演目白押しである。そうした中、山田和樹がこの4月に首席指揮者に就任したばかりのバーミンガム市響を率いて行う日本公演をイチオシとした。両者の相性はいかに? 加えてチョ・ソンジン、樫本の実力派ソリストとの共演も楽しみである。次点はミンコフスキが客演する都響の定期。ブルックナーの大曲をこの鬼才がどう料理するのか興味深い。

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