観測史上最も暑い夏となった8月、各地の音楽祭などで多くの熱演、名演が繰り広げられた。そこで今回は8月のステージからピカイチを、10月開催予定の公演からイチオシを選者の皆さんに紹介していただいた。
先月のピカイチ
◆◆8月◆◆ 東条碩夫(音楽評論家)選
〈セイジ・オザワ 松本フェスティバル2025 ブリテン:オペラ「夏の夜の夢」〉
8月24日(日)まつもと市民芸術館・主ホール
沖澤のどか(指揮)/ロラン・ペリー(演出・装置・衣装)/ニルス・ヴァンダラー(オーベロン)/シドニー・マンカソーラ(タイターニア)/フェイス・プレンダーガスト(パック)/ディングル・ヤンデル(シーシアス)/クレア・プレスランド(ヒポリタ)他/OMF児童合唱団/サイトウ・キネン・オーケストラ
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〈新国立劇場 細川俊夫:歌劇「ナターシャ」委嘱作品・世界初演〉
8月13日(水)新国立劇場オペラパレス
大野和士(指揮)/クリスティアン・レート(演出)/イルゼ・エーレンス(ナターシャ)/山下裕賀(アラト)/クリスティアン・ミードル(メフィストの孫)他/新国立劇場合唱団/東京フィルハーモニー交響楽団
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~演出が綾なす作品の世界観~
「夏の夜の夢」は、なによりロラン・ペリーの舞台が素晴らしい。闇の中に飛び交う無数の小さな光の効果をはじめ、妖精の国の雰囲気が見事に描き出されている。リール歌劇場のプロダクションだが、紹介の価値は充分にあり、フェスティバルの面目を保った上演と言えよう。委嘱作の世界初演となった「ナターシャ」は、「海」と「風」のイメージを音楽の根幹とする細川トーンの発露ともいうべく、精緻な照明演出を加えた舞台も力作。
来月のイチオシ
◆◆10月◆◆ 東条碩夫(音楽評論家)選
〈TOPPANホール25周年 室内楽フェスティバル フォーレ四重奏団とともに〉
10月2日(木)、4日(土)、5日(日)、7日(火)、8日(水)TOPPANホール
フォーレ四重奏団/日下紗矢子(ヴァイオリン)/ニルス・メンケマイヤー(ヴィオラ)/石川滋(コントラバス)/アネッテ・ダッシュ(ソプラノ)
(2日)モーツァルト:ピアノ四重奏曲第2番/シューベルト:ピアノ五重奏曲 「鱒」他
(4日)ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第2番/シューマン:ピアノ五重奏曲、他
(5日)ブラームス:ピアノ四重奏曲第3番より/ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集、他
(7日)シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ/シェーンベルク:「浄められた夜」他
(8日)キュンネッケ:オペレッタ「リーセロット」より/R・シュトラウス:「4つの歌」より、他

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〈札幌交響楽団 第672回定期演奏会〉
10月18日(土)、19日(日)札幌コンサートホールKitara
トーマス・ダウスゴー(指揮)/竹澤恭子(ヴァイオリン)
ランゴー(ダウスゴー編):弦楽四重奏曲第3番「怒り」(弦楽合奏版)/ブラームス:ヴァイオリン協奏曲/ニールセン:交響曲第4番「不滅」
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~祝祭を彩るフォーレ四重奏団のユニークなプログラム~
TOPPANホールのフェスティバルは、ピアノと弦3人の編成によるフォーレ四重奏団にアネッテ・ダッシュも参加するという豪華な顔ぶれで、室内楽だけでなく歌曲も加えたプログラムというのがユニークで面白い。一方、デンマークの指揮者ダウスゴーは豪快な音楽をつくる人で、筆者の御贔屓(ひいき)のひとりだ。来日公演ではニールセンの交響曲ばかり振っているというイメージがなくもないが、しかしやはり聴きものである。今回も有名な「不滅」。
先月のピカイチ
◆◆8月◆◆ 柴田克彦(音楽ライター)選
〈セイジ・オザワ 松本フェスティバル2025 ブリテン:オペラ「夏の夜の夢」〉
8月24日(日)まつもと市民芸術館・主ホール
沖澤のどか(指揮)/ロラン・ペリー(演出・装置・衣装)/ニルス・ヴァンダラー(オーベロン)/シドニー・マンカソーラ(タイターニア)/フェイス・プレンダーガスト(パック)/ディングル・ヤンデル(シーシアス)/クレア・プレスランド(ヒポリタ)他/OMF児童合唱団/サイトウ・キネン・オーケストラ

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〈セイジ・オザワ 松本フェスティバル2025 オーケストラ・コンサートA〉
8月23日(土)キッセイ文化ホール
アレクサンダー・ソディ(指揮)/樫本大進(ヴァイオリン)/サイトウ・キネン・オーケストラ
シチェドリン:管弦楽のための協奏曲第1番「お茶目なチャストゥーシュカ」/ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番/ショスタコーヴィチ:交響曲第5番
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~お洒落な音楽劇に仕立てた「夏の夜の夢」~
OMFの「夏の夜の夢」は、演出を含めて〝お洒落な音楽劇〟というべき好舞台。全員が芸達者で歌も粒揃いの歌手陣が特に素晴らしく、沖澤も軽妙な運びで魅了した。同じく「オケA」は、樫本の驚異的なテクニックとシリアスな表現に圧倒され、ショスタコーヴィチ5番の引き締まった強靭さにも感心させられた。ちなみに「イチオシ」で挙げた「復活」は、敏腕オケが威力を発揮したものの、エッシェンバッハの元気のなさが気になった。
来月のイチオシ
◆◆10月◆◆ 柴田克彦(音楽ライター)選
〈TOPPANホール25周年 室内楽フェスティバル フォーレ四重奏団とともに〉
10月2日(木)、4日(土)、5日(日)、7日(火)、8日(水)TOPPANホール
フォーレ四重奏団/日下紗矢子(ヴァイオリン)/ニルス・メンケマイヤー(ヴィオラ)/石川滋(コントラバス)/アネッテ・ダッシュ(ソプラノ)
(2日)モーツァルト:ピアノ四重奏曲第2番/シューベルト:ピアノ五重奏曲 「鱒」他
(4日)ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第2番/シューマン:ピアノ五重奏曲、他
(5日)ブラームス:ピアノ四重奏曲第3番より/ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集、他
(7日)シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ/シェーンベルク:「浄められた夜」他
(8日)キュンネッケ:オペレッタ「リーセロット」より/R・シュトラウス:「4つの歌」より、他
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〈チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 日本公演〉
10月22日(水)、23日(木)サントリーホール(他日、別会場での公演あり)
セミヨン・ビシュコフ(指揮)/チョ・ソンジン(ピアノ)/アナスタシア・コベキナ(チェロ)
(22日)ラヴェル:ピアノ協奏曲/ショスタコーヴィチ:交響曲第8番
(23日)ドヴォルザーク:チェロ協奏曲/チャイコフスキー:交響曲第5番
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~フォーレQの多様なコラボに注目~
〝現代最高のアンサンブル〟フォーレQを中心とした「TOPPANホール25周年〜」は極めて魅力的な内容だ。メンバーをバラしての演目や、日下、メンケマイヤー等との多様なコラボはまさに興味津々。A・ダッシュとの凝ったプログラムもぜひ聴いてみたい。チェコ・フィルは、東欧風味に緊密性を加えたビシュコフとのコンビネーションが、今回も聴きもの。中でも彼の出世プロ=ショスタコーヴィチの交響曲の表現が注目される。
先月のピカイチ
◆◆8月◆◆ 池田卓夫(音楽ジャーナリスト)選
〈セイジ・オザワ 松本フェスティバル2025 ブリテン:オペラ「夏の夜の夢」〉
8月17日(日)まつもと市民芸術館・主ホール
沖澤のどか(指揮)/ロラン・ペリー(演出・装置・衣装)/ニルス・ヴァンダラー(オーベロン)/シドニー・マンカソーラ(タイターニア)/フェイス・プレンダーガスト(パック)/ディングル・ヤンデル(シーシアス)/クレア・プレスランド(ヒポリタ)他/OMF児童合唱団/サイトウ・キネン・オーケストラ
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〈新国立劇場 細川俊夫:歌劇「ナターシャ」委嘱作品・世界初演〉
8月13日(水)新国立劇場オペラパレス
大野和士(指揮)/クリスティアン・レート(演出)/イルゼ・エーレンス(ナターシャ)/山下裕賀(アラト)/クリスティアン・ミードル(メフィストの孫)他/新国立劇場合唱団/東京フィルハーモニー交響楽団
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~冴えた20世紀オペラ&細川俊夫への敬意~
小澤征爾生誕90周年の年、松本の夏に冴えた20世紀のオペラが戻ってきた。ブリテンの玲瓏(れいろう)な音の世界が沖澤のどかの資質と噛み合い、ロラン・ペリーの幻想的な演出、欧米の若手中心のキャストと一体になって全く隙のない見事な舞台をつくり上げた。細川俊夫が多和田葉子の台本に作曲した「ナターシャ」は賛否両論を巻き起こしたが、新国立劇場が今も新作委嘱を続け、70歳になる細川が自身の枠を壊し、さらに前へ進もうとする気概に敬意を表し、次点として挙げる。
来月のイチオシ
◆◆10月◆◆ 池田卓夫(音楽ジャーナリスト)選
〈NHK交響楽団 定期公演A・B・Cプログラム〉
(Bプロ)10月9日(木)、10日(金)サントリーホール
セバスティアン・ジャコー(フルート)/エヴァ・オリカイネン(カバーコンダクター)
グリーグ:組曲「ホルベアの時代から」/ニールセン:フルート協奏曲/シベリウス:交響曲第5番
(Aプロ)18日(土)、19日(日)NHKホール
クリスティーナ・ランツハマー(ソプラノ)/マリー・ヘンリエッテ・ラインホルト(メゾ・ソプラノ)/ ティルマン・リヒディ(テノール)/ スウェーデン放送合唱団/ミシェル・タバシュニク(カバーコンダクター)
ストラヴィンスキー:詩篇交響曲/メンデルスゾーン:交響曲第2番「讃歌」
(Cプロ)24日(金)、25日(土)NHKホール
レイフ・オヴェ・アンスネス(ピアノ)/下野竜也(カバーコンダクター)
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番、交響曲第3番

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〈バッハ2025 綾なす調和 Vol.2「バッハのプリズム」〉
10月24日(金)住友生命いずみホール
佐藤俊介(ヴァイオリン)/アンサンブル赤いはりねずみ
ハインリッヒ・バッハ:5声のソナタ/L・マルシャン:オルガン曲集第5巻より(弦楽アンサンブル版)/J・S・バッハ:ヴァイオリン協奏曲ホ長調BWV1042、他
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~ブロムシュテットの巨大なスケールと深い祈り~
1927年生まれ、98歳になったブロムシュテットが今年もN響定期3プログラム6公演の指揮を予定している。それぞれに「カバー指揮者」名まで発表する念の入れようだ。80代以降に芸風を大きく変化させ、巨大なスケールと深い祈りが前面に出てきた稀有(けう)の例を無事に体験できることを祈る。もう1つは一転、若い世代の意欲的なバッハ企画に期待をかける。佐藤俊介が「アンサンブル赤いはりねずみ」のために集めたメンバーの顔ぶれの凄さにも驚く。
先月のピカイチ
◆◆8月◆◆ 毬沙琳(音楽ジャーナリスト)選
〈新国立劇場 細川俊夫:歌劇「ナターシャ」委嘱作品・世界初演〉
8月11日(月・祝)新国立劇場オペラパレス
大野和士(指揮)/クリスティアン・レート(演出)/イルゼ・エーレンス(ナターシャ)/山下裕賀(アラト)/クリスティアン・ミードル(メフィストの孫)他/新国立劇場合唱団/東京フィルハーモニー交響楽団

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〈フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2025 新日本フィルハーモニー交響楽団〉
8月2日(土)ミューザ川崎シンフォニーホール
上岡敏之(指揮)
ブルックナー:交響曲第7番(ハース版)
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~見る人に問う、現代のファンタジー「ナターシャ」~
台本、作曲、演出が三位一体となり現代社会をファンタジックに描いたオペラ「ナターシャ」。始原の海から7つの地獄巡りへと「魔笛」の冒険譚さながらの果てに現れたのは、光の道。それは三途の川、或いは新たな希望に通ずる道か。見る人に問うエンタテインメントだった。盛りだくさんな楽想をまとめあげた大野のタクトも素晴らしい。
独自の音楽性を切り拓く上岡敏之のブルックナーの7番。その解釈の先に進化を感じた。(筆者による速リポはこちら)
来月のイチオシ
◆◆10月◆◆ 毬沙琳(音楽ジャーナリスト)選
〈TOPPANホール25周年 室内楽フェスティバル フォーレ四重奏団とともに〉
10月2日(木)、4日(土)、5日(日)、7日(火)、8日(水)TOPPANホール
フォーレ四重奏団/日下紗矢子(ヴァイオリン)/ニルス・メンケマイヤー(ヴィオラ)/石川滋(コントラバス)/アネッテ・ダッシュ(ソプラノ)
(2日)モーツァルト:ピアノ四重奏曲第2番/シューベルト:ピアノ五重奏曲 「鱒」他
(4日)ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第2番/シューマン:ピアノ五重奏曲、他
(5日)ブラームス:ピアノ四重奏曲第3番より/ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集、他
(7日)シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ/シェーンベルク:「浄められた夜」他
(8日)キュンネッケ:オペレッタ「リーセロット」より/R・シュトラウス:「4つの歌」より、他
次点
〈NHK交響楽団 第2046回定期公演Aプログラム〉
10月18日(土)、19日(日)NHKホール
クリスティーナ・ランツハマー(ソプラノ)/マリー・ヘンリエッテ・ラインホルト(メゾ・ソプラノ)/ ティルマン・リヒディ(テノール)/ スウェーデン放送合唱団/ミシェル・タバシュニク(カバーコンダクター)
ストラヴィンスキー:詩篇交響曲/メンデルスゾーン:交響曲第2番「讃歌」
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~フォーレ四重奏団とともに繰り広げる豪華な1週間~
来日するたびに驚きをもたらすフォーレ四重奏団がTOPPANホールゆかりの演奏者たちと作る5公演。ソプラノのアネッテ・ダッシュを迎えてブラームスのピアノ四重奏曲とマーラーのリートを組み合わせるⅢ(5日)、弦楽三重奏からヴィオラのメンケマイヤーとピアノのディルク・モメルツのデュオ、日下、笹沼も加わる「浄められた夜」Ⅳ(7日)など豪華なラインナップだ。名匠ブロムシュテットがスウェーデン放送合唱団と奏でる神への賛美とは。
先月のピカイチ
◆◆8月◆◆ 宮嶋 極(音楽ジャーナリスト)
〈セイジ・オザワ 松本フェスティバル2025 ブリテン:オペラ「夏の夜の夢」〉
8月24日(日)まつもと市民芸術館・主ホール
沖澤のどか(指揮)/ロラン・ペリー(演出・装置・衣装)/ニルス・ヴァンダラー(オーベロン)/シドニー・マンカソーラ(タイターニア)/フェイス・プレンダーガスト(パック)/ディングル・ヤンデル(シーシアス)/クレア・プレスランド(ヒポリタ)他/OMF児童合唱団/サイトウ・キネン・オーケストラ
〈セイジ・オザワ 松本フェスティバル2025 オーケストラ・コンサートA〉
8月23日(土)キッセイ文化ホール
アレクサンダー・ソディ(指揮)/樫本大進(ヴァイオリン)/サイトウ・キネン・オーケストラ
シチェドリン:管弦楽のための協奏曲第1番「お茶目なチャストゥーシュカ」/ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番/ショスタコーヴィチ:交響曲第5番
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【読売日本交響楽団 第279回日曜マチネーシリーズ】
7月20日(日)東京オペラシティ コンサートホール
デリヤナ・ラザロヴァ(指揮)/アルブレヒト・マイヤー(オーボエ)
ドブリンカ・タバコヴァ:オルフェウスの彗星/モーツァルト:オーボエ協奏曲ヘ長調K293(G・オダーマット補筆版)/リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
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~小澤生誕90年の節目に高水準のステージ~
8月はピカイチ、次点ともにOMFの公演とした。ブリテン「夏の夜の夢」は山田治生氏が速リポ(2025セイジ・オザワ 松本フェスティバル オペラ ブリテン「夏の夜の夢」| CLASSICNAVI)で評したように歌唱、演奏、演出のすべてが国際水準のステージ。ロラン・ペリーによる舞台は幻想的で美しく、沖澤の各声部をクリアに描き出す現代感覚あふれる音楽作りも作品に相応しいものであった。オケ・コンサートAは樫本大進の圧巻のソロに誘発されてSKOの高いポテンシャルが全開となった快演が多くの聴衆を楽しませた。
来月のイチオシ
◆◆10月◆◆ 宮嶋 極(音楽ジャーナリスト)
〈NHK交響楽団 定期公演A・B・Cプログラム〉
(Bプロ)10月9日(木)、10日(金)サントリーホール
セバスティアン・ジャコー(フルート)/エヴァ・オリカイネン(カバーコンダクター)
グリーグ:組曲「ホルベアの時代から」/ニールセン:フルート協奏曲/シベリウス:交響曲第5番
(Aプロ)18日(土)、19日(日)NHKホール
クリスティーナ・ランツハマー(ソプラノ)/マリー・ヘンリエッテ・ラインホルト(メゾ・ソプラノ)/ ティルマン・リヒディ(テノール)/ スウェーデン放送合唱団/ミシェル・タバシュニク(カバーコンダクター)
ストラヴィンスキー:詩篇交響曲/メンデルスゾーン:交響曲第2番「讃歌」
(Cプロ)24日(金)、25日(土)NHKホール
レイフ・オヴェ・アンスネス(ピアノ)/下野竜也(カバーコンダクター)
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番、交響曲第3番
次点
なし
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~ブロムシュテット&N響の絆が紡ぐこだわりの3演目~
今年98歳のブロムシュテット指揮N響定期ABC 3プロをイチオシに、次点はなしとした。世界中の名門オケから引く手あまたのブロムシュテットだが、N響との関係は44年にも及び彼の〝語法〟を最も理解しているオケのひとつといっても過言ではない。テキストの一部が共通するストラヴィンスキーの詩篇交響曲とメンデルスゾーンの交響曲第2番を組み合わせるなど、巨匠こだわりのプログラムが組まれており3演目とも必聴である。