ミューザ川崎シンフォニーホール  フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2025

フェスタサマーミューザKAWASAKIは、2005年よりスタートした真夏のクラシック音楽祭です。ミューザが誇るパイプオルガンの公演や、子どもたちを対象とした公演、さらにジャズなど、バラエティー豊かなラインナップでお贈りしています。

オープニング・コンサートで東京交響楽団を指揮してワーグナーの「言葉のない指環」などを披露するジョナサン・ノット (C)k.Miura
オープニング・コンサートで東京交響楽団を指揮してワーグナーの「言葉のない指環」などを披露するジョナサン・ノット (C)k.Miura

クラシック音楽の「新しい聴き方・楽しみ方」を提案する音楽祭としてはじまったサマーミューザは、毎年約3万人が訪れる一大イベントに成長し、「音楽のまち・かわさき」を代表する音楽祭として地元川崎市のみならず、全国のクラシックファンのみなさまから愛されています。開館翌年の2005年からスタートした「フェスタ サマーミューザKAWASAKI」は今年で開催21回目を迎えます。今年は7月26日から8月11日の間、18公演が予定されています。

浮世絵をあしらったフェスタサマーミューザKAWASAKI2025のメイン・ビジュアル
浮世絵をあしらったフェスタサマーミューザKAWASAKI2025のメイン・ビジュアル

今年のテーマは「浮世絵×クラシック」。西洋でクラシック音楽の基礎が生まれ発展していったのと同じ頃、日本で流行し世界へ広がった「浮世絵」。そこからヒントを得て「もし浮世絵師がヨーロッパにいたら……?」というイメージを膨らませました。中央には浮世絵の革命児・写楽風の指揮者、そして歌舞いた装いの奏者たちで、真摯にかつ自由な心で音楽する喜びと、コンサートという非日常の「ハレ感」を表現しています。

海を越えて愛された浮世絵のように、時代や国境を越えて奏でられるクラシック音楽。その魅力を、これからもたくさんの人に届けられる音楽祭を目指します。

フェスタ サマーミューザKAWASAKIの最大の魅了はオーケストラの華麗な競演です。首都圏の主要オーケストラが総出演しこだわりのプログラムを披露することに加えて川崎市内に校舎を構える音楽大学のオーケストラも参加します。そして毎年、全国各地のプロ・オーケストラが一団体、ミューザ川崎シンフォニーホールを訪れてコンサートを開くことも注目されています。

8月7日にミューザ川崎シンフォニーホールでコンサートを行う九州交響楽団 
8月7日にミューザ川崎シンフォニーホールでコンサートを行う九州交響楽団 
九響の若き首席指揮者、太田弦(C)勝村祐紀
九響の若き首席指揮者、太田弦(C)勝村祐紀

今年は8月7日に九州交響楽団が来訪し、若き首席指揮者・太田弦のタクトで、「熱狂のシンフォニック★ナイト」と題し、小出稚子「博多ラプソディ」、ビゼーの歌劇「カルメン」から(ソプラノ:高野百合絵)、ショスタコーヴィチの交響曲第5番を取り上げます。「博多ラプソディ」は2020年に同響が委嘱し作曲された作品で、ユネスコの世界遺産にも登録されている夏の博多を彩る祇園山笠と初夏の市民参加型の祭典、博多どんたくなどからインスピレーションを得て創作された作品です。太田は「フェスタ サマーミューザにぴったりの作品であり、博多のお祭りの雰囲気を表現したい」などと語っています。
メインのショスタコーヴィチは太田の首席指揮者就任披露となる昨年4月の定期演奏会で演奏し高い評価を得た曲です。大のお祭り好きである博多の街の息吹が反映された熱演が期待されます。

これまでの数々の名演を繰り広げてきた東京交響楽団(C)T.Tairadate
これまでの数々の名演を繰り広げてきた東京交響楽団(C)T.Tairadate

オープニングとフィナーレの2公演は、ホスト・オーケストラとして川崎市フランチャイズオーケストラの東京交響楽団が出演します。
このうち7月26日のオープニング・コンサートは数々の名演を生み出してきた音楽監督ジョナサン・ノットの指揮で、ワーグナーの歌劇「ローエングリン」から第1幕への前奏曲、ベートーヴェン交響曲第8番、ワーグナー(ロリン・マゼール編)「言葉のない指環」というドイツ・プログラムが演奏されます。「言葉のない指環」はワーグナーの楽劇4部作からなり、全作上演に15時間以上を要する大作「ニーベルングの指環」の名場面をロリン・マゼールが70~80分の交響詩のような管弦楽作品に編曲したもので、2000年にベルリン・フィルの委嘱で編曲・初演されています。ノットと東響はオペラの演奏会形式上演で大成功を収めているほか、ノット自身は近年、ワーグナー作品に力を入れて取り組んでいることから、音楽監督としてのラスト・シーズンのハイライトとなるような名演が生み出されることでしょう。

フィナーレ・コンサートを指揮する東響正指揮者、原田慶太楼(C)37 Frames
フィナーレ・コンサートを指揮する東響正指揮者、原田慶太楼(C)37 Frames

そして8月11日のフィナーレ・コンサートは東響正指揮者の原田慶太楼のタクトで「慶太楼が贈る、不滅の作曲家たち」のテーマで今年アニバーサリー・イヤーの作曲家たちの作品を取り上げます。原田によると「この公演のコンセプトはアニバーサリーの作曲家を取り上げること、そして日本人の作曲家の作品を紹介することは、サマーミューザでずっと大切にしてきたテーマです。生誕100年を迎える芥川也寸志はそうした理由から選んでいます。今年は、バルトークの没後80年、ニールセンの生誕160年でもあります」とプログラミングの意図を説明しています。ニールセンの交響曲第4番「不滅」は第1次世界大戦の最中に、バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番は第2次大戦の直前に作曲されたこともあり、戦争への不安が内包された作品であることも現在の世界情勢を視野に入れての選曲ともいえるでしょう。また、芥川の「八甲田山(1877年)」も民族色が反映された曲想であり、3曲いずれも作曲家が50歳代に創作された作品で時代や国柄は違っているものの各時代において最先端を追求した3人の表現の共通性や違いが生き生きとしたタッチで描き出されることでしょう。なお、バルトークの協奏曲のソリストは人気実力を兼ね備えた若手ヴァイオリニスト服部百音が務めます。彼女の高い技巧にもご注目ください。

バルトークのコンチェルトでソリストを務める服部百音(c)YUJI HORI
バルトークのコンチェルトでソリストを務める服部百音(c)YUJI HORI

さらに8月8日には地元、神奈川フィルハーモニー管弦楽団が音楽監督、沼尻竜典の指揮でメシアンの大作「トゥランガリーラ交響曲」を演奏するのもオーケストラ・ファンの注目を集めています。

メシアンの大作「トゥランガリーラ交響曲」を指揮する沼尻竜典
メシアンの大作「トゥランガリーラ交響曲」を指揮する沼尻竜典
地元のオケでもある神奈川フィル
地元のオケでもある神奈川フィル

また、オーケストラ・コンサートだけではなく、ミューザが誇る日本最大級のパイプオルガンの演奏や、ジャズ、子どもたちのためのコンサートなども開催いたします。コンサートの時間帯も「土日祝」「平日夜」「平日昼」とあえてさまざまな時間帯で設定しています。都合のよいお時間に合わせてご来場ください。

全公演のスケジュールと詳しいプログラムは下記URLよりご覧ください。
公演カレンダー|フェスタサマーミューザ KAWASAKI 2025

公演概要

セミヨン・ビシュコフ指揮
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

【東京公演】
会場:サントリーホール
開演:19:00 (開場18:20)

■10月22日(水) 19:00 サントリーホール
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調 (ピアノ:チョ・ソンジン)
ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調 Op.65

■10月23日(木) 19:00 サントリーホール
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調 (チェロ:アナスタシア・コベキナ)
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64

【一般発売:5/24(土)10:00~】
問合:ジャパン・アーツぴあ 0570-00-1212
主催:ジャパン・アーツ 

<他公演日程>
10/19(日)14時・ザ・シンフォニーホール
10/20(月)19時・NHKホール
10/21(火)19時・文京シビックホール
10/22(水)19時・サントリーホール
10/23(木)19時・サントリーホール

10/25(土)14時・所沢市民文化センター ミューズ

公演詳細はこちら
https://www.japanarts.co.jp/concert/p2156/

 

株式会社ジャパン・アーツ 広報宣伝部

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