2022年のクラシック音楽の公演からクラシックナビの筆者陣がベスト10を選出する特別企画「2022年開催公演ベスト10」では、ジョナサン・ノット指揮 東京交響楽団の「マクベス」演奏会形式公演、サー・サイモン・ラトル指揮 ロンドン交響楽団の来日公演が同率第1位に選出された。選出に際し、両指揮者、そしてロンドン交響楽団事務局長キャサリン・マクダウェル氏よりコメントを寄せていただいた。

【ジョナサン・ノット指揮 東京交響楽団 R・シュトラウス「サロメ」】

東京交響楽団音楽監督 ジョナサン・ノット

初めて指揮した「サロメ」が第 1 位に選ばれ大変嬉しく思います。ホームであるミューザ川崎シンフォニーホール、定期演奏会を行っているサントリーホール、それぞれのホールの特性を活かした演奏ができたと思います。皆さんが私たちの演奏から何か感じていただけていましたら幸いです。

「サロメ」は、断首に注目が集まりがちですが、その先の究極の美の世界、計り知れない人間愛、信仰、人間の無限の力を歌い上げた素晴らしい作品です。R・シュトラウスはシャイな性格だったのではと感じていますが、とてもそうとは思えないあまりにも大胆な作品に圧倒されます。

いつも熱心な、熱い拍手をくださるファンの皆さまに心より感謝申し上げます。音楽監督として 10 年目となる 2023 年シーズンも信頼する東京交響楽団のメンバーとともに音楽の旅を深化させ、皆様と多様な音楽体験を共有したいと思っております。

R・シュトラウスのコンサート・オペラ・シリーズを始動し、その初回「サロメ」で第1位に選出されたノットと東響=11月20日 サントリーホール (C)N.Ikegami / TSO
R・シュトラウスのコンサート・オペラ・シリーズを始動し、その初回「サロメ」で第1位に選出されたノットと東響=11月20日 サントリーホール (C)N.Ikegami / TSO

【サー・サイモン・ラトル指揮 ロンドン交響楽団来日公演】

ロンドン交響楽団 音楽監督 サー・サイモン・ラトル

私たちにとって日本ツアーは毎回特別なもので、素晴らしい空間で様々な音楽をお届けできた喜びはこれからも深く私の心に残ることでしょう。再び長距離の旅ができるようになったこと自体が夢のようであり、その事実が私たちと聴衆の間により強固な絆を育んだと思います。温かく迎えてくださった皆様にコンサートを楽しんでいただけたのであればこの上なく光栄です。

ロンドン交響楽団 事務局長 キャサリン・マクダウェル

ロンドン交響楽団は1963年にイギリスのオーケストラとして初めて日本を訪れて以降、長年にわたり日本と特別な関係を築いてきました。日本に戻るたびに聴衆のみなさんとの絆を深めてきましたが、コロナ禍を経ての今回のツアーの感動はひとしおでした。サー・サイモン・ラトルとの今回の公演が取り上げられたことを大変嬉しく思います。

今シーズンで音楽監督を勇退するラトルとロンドン響。日本ツアーはコロナ禍の影響により4年ぶりとなった=10月2日 ミューザ川崎シンフォニーホール (C)N.IKEGAMI
今シーズンで音楽監督を勇退するラトルとロンドン響。日本ツアーはコロナ禍の影響により4年ぶりとなった=10月2日 ミューザ川崎シンフォニーホール (C)N.IKEGAMI